【腸活の新常識】最新の腸内細菌研究と、お腹の不調を整える「地中海食」と「低FODMAP食」
今回は2026年6月28日と29日にビオラル靭店で行われた10周年イベントの内容を共有させていただきます。
近年、健康や美容のために「腸活」を意識する方が増えています。ヨーグルトを食べたり、食物繊維をたっぷり摂ったりしているのに、「なんだかお腹が張る」「ガスが溜まりやすい」と悩んだことはありませんか? 実は、良かれと思って食べているものが、あなたの腸には合っていないのかもしれません。
米国登録栄養士の宮崎が最新の腸内細菌研究の動向と、いま注目を集めている「地中海食」および「低FODMAP(フォドマップ)食」について詳しく解説します。
腸内細菌の重要性と最新の研究動向
私たちの腸内には、およそ10-100兆個もの腸内細菌が住んでいると言われています。健康な人であっても、腸内に住む細菌の種類や割合は一人ひとり異なり、食事や環境、民族的背景などによってその人独自のコミュニティが形成されています。
腸内細菌がなぜ重要かというと、私たちが食べた食物繊維やオリゴ糖をエサにして「短鎖脂肪酸(酢酸、プロピオン酸、酪酸など)」を作り出してくれるからです。
これらは、免疫機能の向上、抗肥満、便秘の改善、感染症予防など、全身に様々な良い効果をもたらすことがわかっています。腸内環境を最適化するためには、生きた善玉菌(プロバイオティクス)と、菌のエサ(プレバイオティクス)を一緒に摂取する「シンバイオティクス」が最も効率的です。

しかし最新の研究では、プロバイオティクスを投与しても腸内に定着する人としない人がいることや、腸内細菌を整えることで病気への薬の治療効果が変わってくることなども明らかになってきており、一人ひとりに合ったアプローチを見つけることが重要になっています。
腸内環境を整える「地中海食」とその実践法
健康的な食事のパターンとして世界的に推奨されているのが「地中海食」です。
これはヨーロッパの地中海沿岸地域における伝統的な食生活のことで、これまでの臨床研究から、心臓の病気や脳の病気、そして腸の病気への効果が確認されています。
地中海食が腸内環境を整える理由として、以下の3つが挙げられます。
1.多くの種類の細菌が住む状態を作り出す
2.炎症を抑え、代謝を改善する
3.腸の粘膜を保護し、有害な物質の侵入を防ぐ(腸のバリア機能の向上)
実践のポイントは、食べる「頻度」を調整することです。
野菜、果物、全粒穀物(玄米や全粒パンなど)、オリーブオイルなどを「毎日・毎食」取り入れ、魚介類や鶏肉、卵、チーズ、豆類を「週に数回」の主なたんぱく源とします。一方で、牛肉や豚肉、加工肉、バター、スイーツなどの摂取は「月に数回」程度に控えるのが理想的です。

▶「地中海食」についてもっと詳しく知りたい方は、こちらのグッテコラムをご覧ください。
地中海食とは?~食事内容から潰瘍性大腸炎・クローン病(IBD)、過敏性腸症候群(IBS)患者さんが抑えておきたいポイントまで~ | グッテコラム
お腹の張りが気になる方へ!注目の「低FODMAP食」とは?
地中海食は非常に健康的な食事ですが、繊維質が苦手な方や、「玉ねぎやにんにくなどの特定の野菜や果物を食べるとお腹が張る、ガスが溜まる」という方もいるかもしれません。そうした方にとって有益な可能性が高いのが「低FODMAP(フォドマップ)食」です。
FODMAPとは、小腸で吸収されにくく、大腸で発酵しやすい5つの糖類グループ(フルクタン、ガラクトオリゴ糖、ラクトース、フルクトース、ポリオール)のことです。
これらが多く含まれる「高FODMAP食」を食べると、人によってはお腹の不調を引き起こす原因になります。
〈FODMAP:5つのグループの代表的な食品〉
例えば、小麦製品(うどん、パンなど)、牛乳、ヨーグルト、りんご、納豆、絹ごし豆腐、玉ねぎ、にんにくなどは高FODMAP食に分類されます。健康に良いとされる食品も多く含まれているため、驚かれる方も多いでしょう。
▶「低FODMAP食」についてもっと詳しく知りたい方は、こちらのグッテコラムをご覧ください。
低FODMAP食の進め方~過敏性腸症候群(IBS)の方向けの食事療法の紹介~ | グッテコラム
また、低FODMAP食は、オーストラリアのトップ大学であるモナッシュ大学が世界で最初に考案・研究した食事療法です。モナッシュ大学が提供している公式アプリ(有料)を使えば、食品ごとのFODMAP量が信号機の色(赤・黄・緑)で分かりやすく表示されるため、日々の食事管理に大変便利です。

▶「低FODMAP公式アプリ」についてもっと詳しく知りたい方は、こちらのグッテコラムをご覧ください。
待望の日本語化!モナッシュ(Monash)大学低FODMAP公式アプリで過敏性腸症候群(IBS)のお腹の悩みを解消 | グッテコラム
手軽に低FODMAPを取り入れられるおすすめ商品
忙しい毎日の中で、成分を細かくチェックして食事を用意するのは大変です。そこで、手軽に美味しく取り入れられる「おなかにやさしい」アイテムを2つご紹介します。どちらも厳しい検査をクリアし、モナッシュ大学の「低FODMAP認証」を取得している安心の商品です。
・米粉スナック「サクリィ」
発芽玄米の全粒粉を使用した、驚きの“軽さ”と“サクサク”食感が特徴のノンフライスナックです。香料・着色料・保存料・化学調味料や小麦粉は一切不使用。「香るゆずのり塩」「たっぷりカカオ」「こだわりチーズ」の3種類のフレーバーがあり、1袋122〜127kcal、脂質も65%以上オフと、罪悪感なくおやつを楽しめます。
日本で初めて低FODMAP認証を取得したプロテインです。人工甘味料や香料・着色料などの添加物を使用せず、WPIプロテイン、モリンガ、黒糖など、4つの低FODMAP原料だけで作られた自然由来の美味しさが魅力です。カカオ味、抹茶味、ほうじ茶味があり、お腹へのやさしさと味へのこだわりを両立しています。
まとめ
「腸活」の正解は一つではありません。まずはご自身の体調や腸の声に耳を傾け、地中海食のようなバランスの良い食事をベースにしつつ、お腹の張りなどが気になる場合は低FODMAP食の考え方を取り入れてみるのがおすすめです。おなかにやさしいスナックやプロテインなども上手に活用しながら、無理なく自分に合った腸活を見つけていきましょう!
著者プロフィール
宮﨑拓郎
米国登録栄養士(RDN)、公衆衛生学修士(MPH)、中小企業診断士。帝人ファーマ(株)で営業、海外アライアンス、事業開発等を経験後退職し渡米。2018年ミシガン大学公衆衛生学修士(栄養科学)修了。同大学病院等での勤務を経て米国登録栄養士取得。同大学消化器内科で臨床試験(低フォドマップ食/アプリ等)に従事。在学中に日本でグッテを起業し帰国後代表。講談社より書籍2冊を共著で出版。食事指導にも従事。


