熱中症対策~子どもから高齢者の方までを守るために~
暑くなってきた今こそ気をつけたい!
熱中症にならないためにはどうしたらいいのか、熱中症が疑われた場合はどう行動すればいいのか、その対処法についてお伝えします。
そもそも熱中症とは
通常人間の身体は、体温が上がっても汗をかいたり皮膚温度が上昇することで体温が外へ逃げる仕組みとなっており、体温調節が自然と行われます。
しかし体温の上昇と調節機能のバランスが崩れると、体に熱がどんどん溜まってしまいます。このような状態が熱中症です。*1
こんな日は熱中症に注意
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こんな人は熱中症に注意
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こんな行動は熱中症に注意
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体がまだ暑さに慣れていないこの時期(5~6月)、急な運動をすると熱中症の危険があります。
熱中症にならないために
<主な対策>
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「暑熱順化(しょねつじゅんか)」で暑さに備えましょう
「暑熱順化」とは、本格的に暑くなる前から、熱を外に放出して体温を調整する力をつけ、体が暑さに慣れることです。すると、暑さに強くなります。そして、熱中症になりにくい状態にすることが大切です。
そのためには、適切に汗をかくことがポイントです。
適切に汗をかくには
- シャワーだけでなく、湯船につかる・・・2日に1回
- 汗をかくほどの運動を習慣にする
- ウォーキング・・・1回30分、週5日程度
- ジョギング・・・1回15分、週5日程度
- サイクリング・・・1回30分、週3日程度
- 室内での筋トレやストレッチ・・・1回30分、週5日~毎日程度
暑熱順化には、数日~2週間程度かかると言われていますが、体調や体質などによって個人差があります。その日の調子や環境に合わせて無理なく汗をかき、夏本番に備えて体を暑さに慣れさせていきましょう。*2
それでも熱中症になってしまったら?
熱中症を疑う症状
- めまい
- 失神
- 筋肉痛
- 筋肉の硬直
- 大量の発汗
- 頭痛
- 吐き気、嘔吐
- けいれん
- 意識障害
- 倦怠感 など
このような症状が出現したら、
1.涼しい場所へ避難し、服をゆるめ体を冷やす
首、わきの下、太ももの付け根を集中的に冷やしましょう。
2.水分・塩分を補給する
大量に汗をかいている場合は、塩分が含まれているスポーツドリンクや経口補水液、食塩水がよいでしょう。ただし、呼びかけへの応答が悪い場合は、誤って水分が気道に入る可能性があるため、無理に水を飲ませないようにします。
3.そのまま安静にして十分に休養をとる
呼びかけに応答しない場合や吐き気や嘔吐などで水分補給ができない、処置をしても症状がよくならない場合などは、救急車を呼ぶ、または医療機関に搬送しましょう。
最後に
日頃からうちわやハンディファンを持ち歩いたり、水筒やペットボトルを忘れずに出かける習慣をつけておくといいかもしれません。
熱中症の応急処置の方法を覚えておくと、いざというときに慌てずに対処することができます。
子どもや身近にいる大切な人を熱中症から守るために熱中症対策を万全にして、暑い夏を楽しみましょう!
参考)
*1 環境省 熱中症予防情報サイト https://www.wbgt.env.go.jp/heatillness.php *2 日本気象協会 熱中症ゼロへ https://www.netsuzero.jp/learning/le15